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チューニングの仕方を見直そう

2019/8/27 
WOODギター科 板倉 広征 講師

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皆さんこんにちは。WOODギター科の板倉です。

今回は正しいチューニングの仕方についてお話してみたいと思います。
なんだそんなことか、と思われるかもしれませんが、経験者の方もぜひ今一度見直してみてください。
そもそもギター自体、ピッチがかなり不安定な楽器です。とくにクラシック音楽などを学んできて精密な音感を持っているような方だと、プロギタリストの演奏ですら音痴に聴こえるとか聴こえないとか…。
これは楽器の構造上仕方のないことなのですが、だからこそ出来る限り正しいピッチを目指して弾いていきたいですよね。

●チューニングが合わないときは
チューナーを使っているのに中々合わない…なんて経験はありませんか?
ギターのVolが上がっていなかった…など単純なものをはじめとして、要因は色々と考えられます。
代表的なものとして「他の弦が一緒に振動してしまっている」ということがあります。音を合わせるときは左手か右手で不用な弦をしっかりとミュートしてから行いましょう。
また、音を確かめる際のピッキングが強過ぎてもピッチが不安定になります。力まず落ち着いてゆっくりと音を合わせるようにしましょう。

●チューニングの手順
次に手順についてです。教則本などによっては6弦から合わせるように書かれていることもありますが、個人的にはどちらからでも問題はないと思います。
ただ、最初から弦を1本ずつ完璧に合うまでチューニングしている方はいませんか?
もちろん最終的には完璧に合わせないといけませんが、いきなり全ての弦をぴったり合うようにチューニングすることはできません。何故かというと、弦の張力によってネックの反り具合が微妙に変わるからです。
弦にもよりますが、一般的にギターのネックには常に大人の女性1人がぶら下がっているくらいの張力が掛かっています。当然木で出来ているわけですから、張力が強くなれば反っていくわけですね。
そしてネックが反れば他の弦の張り具合も変わり、チューニングもずれていきます。
なので、チューニングする際は一度全ての弦を大まかに合わせて、何周かしながら全ての弦を調整していくようにしましょう。
また、チューニングをしたら各弦をチョーキングなどで引っ張り、緩みをしっかり取ってもう一度調整しましょう。そうしないと、大体一度合わせても弾いているうちに弦が緩んでいきピッチが下がっていきます。

●他にもピッチを狂わせる要因が…
チューニングをしっかりしても、やはりギターにはピッチを狂わせる要因が沢山潜んでいます。
前項でも触れましたが、ネックの反りもその要因の一つです。
チューニング時の弦の張力だけでなく、気候によってもネックの反り具合は変わっていきます。とくに日本のように季節によって湿度の上下が激しい国では、より気を配る必要があります。
トラスロッドを回したり、反り具合に応じてチューニングを緩めたり…弾いていないときでもギターの状態は常に気にしておけると良いですね。
また他にも、押弦時の力みもピッチを狂わせる要因になります。
不慣れなフレーズを弾いたり、つい熱が入ってしまうと、手にも余計な力がかかってしまいがちです。
ギターのピッチが不安定になる大きな理由として、開放弦で音を合わせても、押弦した時点で若干チョーキングされた状態になってしまうから、ということが挙げられます。
これに余計な力が加わると、さらにチョーキングされた状態を助長してしまうわけですね。これはチューニングというより弾く際の注意ですが、正確なピッチで演奏するためには大事な意識です。

●まとめ
いかがでしたか?
初級者の方はもちろん、経験者でも意外と意識していなかったことがあったのではないでしょうか。
正しいピッチで弾くことは、聴き手だけでなく、自分自身の音感を鍛えるためにも重要です。せっかく一生懸命練習しても、チューニングがずれていて台無しになってしまったら勿体ないですよね
皆さんもぜひ、練習や本番に臨む前にもう一度、これらのことに意識を傾けてみてくださいね。

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