「こんにちは。WOODギター科の板倉です。
さて、暑くなると汗をかいたり、寒くなると肌が乾燥したりしますが、気候によってコンディションが変わるのは我々人間だけでなく、ギターも実は同じなんです。
とくに「湿度」の変化は、木で出来ているギターにとって大きな影響を及ぼします。
そこで今回は『ギターのコンディションを保つために気を付けること』をテーマにお話ししてみたいと思います。
演奏するうえでとくに大きく影響するのが「ネックの反り」です。
どんな弦を張っているかにもよりますが、通常ギターのネックには常に数十kgの負荷がかかっています。
そのため細長く木でできているネックは、バランスが崩れるとしなって真っ直ぐの状態を保てなくなってしまいます。これがいわゆる「ネックが反っている」状態です。
弦の張力にネックが負けてしまうなどによって中央あたりのフレットに隙間ができてしまう反り方は"順反り"、反対に中央あたりが盛り上がって隙間がなくなってしまう反り方は"逆反り"などと呼ばれます。
このような状態になると、フレットによって弦高が変わってしまい押弦しにくくなってしまったり、またナットからブリッジまでの距離が変わってしまうためピッチも合わなくなってしまい、奏者にも楽器自体にも悪影響を及ぼします。
自分のギターを弾きやすくするためにも、「ネックの反り」を解消することは大切です。
一般的には湿度の高い夏場は"逆反り"、乾燥する冬場は"順反り"しやすいと言われています。
これは木が湿気を含むことで膨張したり、乾燥することで収縮するためだそうです。
とくに冬の時季は乾燥によって木がヒビ割れてしまうこともあるため、ギターの管理には気を遣う季節になります。
では、具体的にはどのようにギターをケアすれば良いのでしょうか?
ここでは乾燥する季節に合わせたギターケアについて、3つのやり方をご紹介いたします。
一般的に、ギターに適した湿度は40~60%程度と言われています。
加湿器を使ったり、またギター用の湿度調整剤などもありますので、適度に調整してみましょう。
また、頻繁に移動する場合は環境の変化にも気をつける必要があります。
人間も急な環境の変化があると体調を崩しやすくなりますよね。
ギターも同様です。
上記の通り、ネックには常に数十kgの負荷がかかっています。
弾いていないときに弦を緩めておけばその分負荷を減らすことができるので、順反りを防ぐためには有効です。
ただし締めたり緩めたりを何度も繰り返すと弦が切れやすくもなるので、慎重に行いましょう。
メーカーによってはギターの製造段階で弦の張力を想定し、敢えて長時間ネックに負荷をかけ続けて作っているものもありますので、お持ちの楽器と相談してみてください。
効力としては小さいですが、少しでも外気と隔たりを作るだけでも何もしないよりは良いです。
逆にヘッドを支えに壁に立て掛けたりしてしまうと、余計にネックへ負担をかけることになってしまいます。
ですので、弾いていないときの置き場所や置き方にはくれぐれも気を付けましょう。
いかがでしたでしょうか?
上記には書きませんでしたが、他にもレモンオイルやオレンジオイルで指板を保湿する等も方法の一つです。
ただしこれに関しては賛否両論があり、使い方を誤るとかえってギターを傷める危険もあります。
ですので、使用する際は事前に用途をよく調べておきましょう。
ギタリストにとって、ギターは大切な相棒です。
常に最高のコンディションを保つためにも、これからの季節、ぜひしっかりとケアを行っていきましょう!
おすすめのコース案内
・音大や専門学校の1/10以下の格安学費
・社会人、学生、フリーターでも通いやすい!
・音楽理論、アンサンブル、個人レッスンetc…
・完全オーダーメイドのカリキュラム
・講師、日時、科目を自由に選べる
・趣味の初心者からプロ目標の方までOK!
こちらの記事もおすすめです!
今回はギターケアの中でも特に重要な「ネックの反り」を中心に解説していきます!